2014年7月1日火曜日

Opinion: Here's Why Indie Filmmakers Need Guilds If They Want to Get Paid

[World News #048] 「今はインデペンデントで映画を製作するクリエイターにとって夢のような時代だ」そう言ってしまうこともできるでしょう。なにしろデジタルビデオカメラ、PC、そしてインターネットがあれば、製作資金の調達から撮影、編集、配給やプロモーションまでが可能なのです。映画製作は身近になり、観客へもリーチしやすく、皆がハッピーに……なっていないとしたら、いったいなぜでしょうか? もしかしたら、問題は収入かもしれません。映画製作のハードルが下がったことと比例するように、映画製作者に対するギャラも下がっているのです。IndieWireのアーシュラ・ローレンスはインデペンデント系映画製作者は、その情熱につけ込まれ搾取される傾向があると指摘します(残念ながら日本でも同じ状況かと思われます)。(1) ローレンスはその解決策として組合への加入を提案します。低予算のインデペンデント映画に関わる者こそ、組合の庇護が必要だと言うのです。同じ認識を持っている組合もあり、東部全米脚本家組合員(WGAE)は、従来のスタジオシステムのなかで働く脚本家だけでなく、低予算のインデペンデント映画の脚本家も組合を活用できるように、契約内容を更新。またインデペンデント映画製作者中心の幹部会を設立しました。組合の一員になることによって、インデペンデント映画の脚本家も賃金や創造的な権利の保護、そして年金を得ることができるようになるとのことです。 もちろんこの流れに対して疑念の声もあがっています。組合の一員になるための費用(組合費)と、その対価のバランスが取れているのか? 組合はインデペンデントな映画製作者が抜け駆けしないように囲い込みたいだけじゃないのか? などなど。WGAEはインデペンデント映画製作者の幹部会での議論を、組合員以外の映画製作者にもオープンにすることで疑念に応えています。結局のところ組合を今日的なシステムに更新することは簡単でなく、同業者のコミュニティのなかで広く議論することが必要だということでしょう。 日本人の私たちとしては、こういったクリエイターの組合活動がどれほど有効なのかピンと来ないところがありますが、全米脚本家協会は2008年に3カ月以上にも及ぶストライキによって、待遇改善を勝ち取った実績があります(第65回ゴールデングローブ賞がストのため中止になったことを覚えている方も多いのではないでしょうか)。(2)当時組合が要求したインターネットでの2次使用料の設定は、現状のネット視聴の増加を考えると非常に重要な改善でした。 実際は組合活動が根付くにはそれを受け止める土壌も必要ですし、組合が今日インデペンデントな映画制作者が陥っている問題に対する有効な解決策になり得るか否かは、今後の展開次第です。ただ、エンターテイメントの需要供給のスタイルが大きく変わっている現在、同業者が横のつながりを持って自らの立場を主張していくことは、業界の将来のためにも必要なのではないでしょうか。 蜂谷智子 (1)http://ift.tt/1kGnSz8 (2)http://bit.ly/1iL0W89

from inside IndieTokyo http://ift.tt/1kGnSz8

via IFTTT

0 件のコメント:

コメントを投稿