2014年11月11日火曜日

Les Inrocks - À Lisbonne, le cinéma d’auteur portugais s’unit contre les dérives libérales

[World News #122] ポルトガルのインディペンデント映画作家たちの奮闘 Others Will Love the Things I Loved  今年で第12回目を向かえるリスボンの国際ドキュメンタリー映画祭、Doclisboa*(1)が10月16日~26日のあいだに開催された。lesinrocksによると、今回の映画祭はかつてないほど、ポルトガルのインディペンデント映画作家のコミュニティによる活動が反響を呼ぶものとなったことを示唆している。  今回の映画祭で上映が最も待ち望まれていたManuel Mozos監督による、" João Bénard da Costa – Others Will Love the Things I Loved" *(3)(2009年に亡くなった批評家、映画監督でもあり、シネマテッカ・ポルトゲーザ(ポルトガルのフィルムセンター)の館長を18年に渡って務めた人物、João Bénard da Costaについてのドキュメンタリー)の上映を期に、ポルトガルのインディペンデント映画作家たちの大半が資金援助委員会から身を引くことを発表し、拍手をもって受け入れられたという。  2013年に設けられた新しい法律により、ポルトガル映画・映像院(ICA)の役目の一端として、映画やテレビの企画に関する資金援助を担当する特別な部署(資金援助委員会)が設けられたそうだが、ポルトガル監督協会やインディペンデント・プロデューサー、また映画祭の責任者たちが、それらの資金が個人的な経済的問題の解決と利益のために利用されているということを告発した。  ポルトガルが抱える経済危機の現状に加え、このような問題が浮かび上がることは多くの映画作家たちによる映画の企画が頓挫する可能性を大きく孕んでいる。この現状を打破するため、インディペンデント映画作家のコミュニティは共同文書に「資金援助の決定プロセスにおいて、己の利益を探そうとしない者に与えること」*(2)という要求を文章にしたため、政府に提案する方針を示した。  ただでさえ、ポルトガルで作られる映画の予算が人々の出費の減少と平行線を辿っているというのに、政府の計らいなどによって公的資金に依存して援助され続ける芸術作品もあるという事実を踏まえると、そういった一存とは一線を画す、映画作家や観客の要望に応えるような映画の必要性をポルトガルのインディペンデント映画作家たちは切に訴えている。  今回の一連の流れが" João Bénard da Costa – Others Will Love the Things I Loved"の上映を期に行われたのは、João Bénard da Costaの意志を継ぐ者たちとしての意志表明だったと思われる。João Bénard da Costaは自分が触れた絵画や文学、そして映画の作品から培ったものを、後世に伝えようと、自分の人生をかけて取り組んでいた。そして、本ドキュメンタリーではまるで彼の魂が、自分の愛していた映画や文学作品によってできていたかのように、彼の愛した映画の断片(カール・テオドア・ドライヤーの『奇跡』やニコラス・レイの『大砂塵』)と彼が執筆した批評の言葉と共に、彼の抱いていた情熱を我々(観客)が引き継いでいくかのような構成となっているらしい。*(4)   「その夜に上映された映画のサブタイトルは、商業的でもなく、エリート主義的でもない、一部のポルトガル映画の欲求を主張していた。「自分が愛したものをきっと他者も愛してくれるだろう」と信じて・・・」*(2) 楠 大史 http://ift.tt/1AVcLRn http://ift.tt/1slEnVj *(2) http://ift.tt/1tUNiBk http://ift.tt/1tUNiBm

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