2014年8月6日水曜日

[World News #069]絶滅寸前なフィルム映画のため立ち上がる!タランティーノ、ノーラン、スコセッシら奮闘 クエンティン・タランティーノ、J・J・エイブライムス、クリストファー・ノーラン、ジャド・アパトー、マーティン・スコセッシ監督らが、ニューヨーク州ロチェスターにあるコダック社のフィルム製造工場閉鎖の噂を聞きつけ、ハリウッドの映画会社と交渉の末、工場閉鎖の危機を救ったことが7月30日、分かった(*1)。 コダック社のCEOジェフ・クラーク氏によると、コダック社の映画フィルムの販売量は2006年以降96%下落しているとのこと。デジタルでの映画撮影がメインになったことにより、フィルム生産量は特にこの2年で激減。フィルムの製造を維持することはできないとの結論に達し、工場閉鎖に踏み切ろうとしたコダック社だが、タランティーノ監督らによるハリウッドの映画会社との交渉の末、コダック社からフィルムを長期的に購入する契約にこぎつけた。これにより、コダック社から4億5,000万リニアフィート(約1億3,716万メートル)のフィルム生産が決定。一見多いようにも思えるこの数字は、2006年の生産量のわずか28分の1だという。ハリウッドとコダック社の取り決めは1年契約で、今年9月に署名される。契約内容は今後毎年見直され、更新される予定。また、唯一のライバル会社でもあった富士フィルムは2013年3月に映画用フィルムの製造から撤退しており、現在大手で映画撮影用フィルムを生産している会社はコダック社のみとなっている。 ワーナー・ブラザーズのCEOであるケビン辻原氏は、「満場一致ということが滅多に起こらない映画業界において、近い将来に向けてフィルム保護のため支持者が集まったのは稀なこと」と明るいコメント。 『アルマゲドン』、『ミッション・インポッシブル』シリーズでお馴染みのエイブライムス監督は「フィルムには紛れもない美しさと、本質的で自然な素晴らしさがある」と述べ、「もはや今では到達不可能な水準を設定したのは確実にフィルムである」と、フィルムがあってこそ現代の映画があるのだということを力説した。 さらに、脚本が流出したことで製作中止となっていた西部劇映画『ザ・ヘイトフル・エイト(原題)』の製作を7月末に突如発表した(*3)タランティーノ監督は、「僕の意見にすぎないが、デジタル撮影になることは映画の死だ」(*4)、「デジタル撮影は映画の中のテレビにすぎない」とまでの過激なコメントを残し、キャスト・撮影スケジュールの決まっていない『ザ・ヘイトフル・エイト(原題)』についてフィルム撮影を行うことだけは明らかにしている。 (記事・内山ありさ) *1 BBC NEWS http://ift.tt/1AyBvMA DEADLINE HOLYWOOD http://ift.tt/1qMFT3N *2 シネマトゥデイ http://ift.tt/1twtrKj *3 シネマトゥデイタランティーノ監督、突然の決断!脚本が流出した西部劇映画の製作がついに始動! http://ift.tt/1nPSwhf *4 Indiewire Here’s the Bloody Poster for Quentin Tarantino’s “Hateful Eight” http://ift.tt/URyZ3d *参考 Indiewire Quentin Tarantino, Christopher Nolan and Judd Apatow Lead the Charge to Keep Film Stock Alive http://ift.tt/1zvURQV



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