2014年10月22日水曜日

[World News #114] Politicalな映画はSocialへ イランでは2009年に勃発した反体制運動Green Movement以降、表現者と政府の間で緊張関係が続いています。特に政府の厳しいチェックの対象となっているのが、映画監督です。それは、映画が多くの人に素早く伝わる手段であり、他のメディアや表現媒体と比較して国民への影響力が大きいからでしょう。なかでも、反体制活動のため20年間の映画制作が禁止されたジャファール・パナヒ監督そして、その後の彼の映画による反抗作品『これは映画ではない』(http://ift.tt/1s7HkbW そして今回、新たに政府の的となっているのが前回もご紹介した第71回ヴェネツィア国際映画祭脚本賞を受賞した『Tales』です。(http://ift.tt/1w8XEkg Banietemadは、イラン映画界における女性監督の地位を確立させたパイオニアです。 今回この映画が政府の批判の的となっている要素をいくつかあげる事が出来ます。 1)インデペンデント映画であること 1979年の革命後のイラン映画は長きに渡り政府の管轄下そして政府の資金で制作されてきました。しかし近年、政府が制作する作品と国民のニーズに大きなギャップが生じ国民の映画離れが危ぶまれてきました。そこで急速的に成長しているのが政府に属さないインデペンデント映画です。それらは、イランでは珍しかった企業からの協賛や時には関係者のポケットマネーでその資金は補われています。そして何より重要なメリットは、政府の意向を直接的に受けないで制作、そして外国の映画祭に出品できる事です。今回『Tales』もインデペンデント映画プロダクションであるIran Novin Filmによる作品であること、さらには政府の反対を無視するかたちで第71回ヴェネツィア国際映画祭に出品そして脚本賞受賞という要素が政府の反感をかう一つの重要な要素であると思われます。 2)2009年の反体制運動後の日常を描く 監督のRakhshan Banietemadはいつも、多くの一般の人々との会話を通して作品のストーリーを考えます。そして今回の映画『Tales』の制作に先駆けて彼女は反体制運動後の人々との会話を通して彼らの日常を抽出し作品を完成させました。ですから監督の作品はいつもイラン国民の生な声が聞こえてくるのです。彼女は忠実に現在の国民、現政権に反発しそしてその戦いに敗れた国民の本音を描いているのです。そして、この要素がイラン政府にとって一番の問題なのです。 イラン政府は国民の映画離れを食い止めるためにもヴェネツィア国際映画祭で受賞を果たした『Tales』を国内で上映したいが、政治的なメッセージのある映画が国民を刺激しかねないことへの懸念をがあります。そしてイラン政府は、映画の政治的側面を社会問題に書き換えてイラン国内で上映しようとしています。 いまなお、イランでは映画への政府の介入が露骨に行われています。しかしそれは、1979年のイラン・イスラム革命後イランの現政権が革命後の国民を統制するためにプロパガンダ映画を起用しその影響力を知っているからゆえにの事なのでしょう。例えば革命直後に現イラン政権が起用したプロパガンダ映画監督には日本でも著名なモフセン・マフマルバフ監督もいました。しかし現在、国民のニーズと政府が制作する作品とのギャップから生じている国民の映画離れを解決するためには、インデペンデント映画プロダクションに頼るしか方法がないようです。その時、政府の意向と制作者との間の同意点をどこに求めるのか、どこまでの自由を制作者に与えるのかまた制作者が自由を獲得していくのか、今後のイラン映画の運命を左右するように思えます。また、こういった不自由な環境のなかイラン映画監督のイラン離れも相次いでいます。キアロスタミ監督やマフマルバフ監督のイラン離れから始まり『別離』で一躍有名になったアスガー・ファルハディ監督の最新作『ある過去の行方』がフランスで制作された事などから、イラン国内における制作活動の限界を目の当たりにします。 Sources: 記事(ペルシャ語):http://ift.tt/1s7HmR0 http://ift.tt/1w8XEkk Iran Novin Film: http://ift.tt/1s7Hkc2 『これは映画ではない』:http://ift.tt/1mOmRNN 『Tales』:http://ift.tt/1tg8rnr 『別離』:http://www.betsuri.com/ 『ある過去の行方』:http://ift.tt/1bpD5ox By Sevin アートな中東 http://ift.tt/1xsdDv7



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